生活習慣病外来ご案内

活習慣病とは

 生活習慣病とは15年近く前に厚生省が「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、その発症/進行に関与する疾患群」と定義したいわゆる行政用語ですが、今では、2型糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、動脈硬化症、高血圧症など、また大腸がん、肺がん、慢性気管支炎、肺気腫、歯周病、アルコール性肝炎などが生活習慣病として例示されています。

 なぜ、生活習慣病という考え方がこのように定着したのか。 それには、生活習慣を改善さえすれば、これらの病気の発症を予防できる、という意義があります。 悪しき生活習慣を排除するということが予防医学になるのです。

生活習慣病

タボリック症候群

 もっと近年になって、メタボリック症候群という病気の概念を日本肥満学会が提案しました。これに沿って、2008年に厚生省がメタボリックシンドローム検診(メタボ検診、特定検診)という制度を始めたのでご存知の方が多いと思います。

 この症候群は、内臓脂肪型の肥満が主原因になって糖尿病、脂質異常、高血圧が引き起され、これらの病気が重複すると最終的には動脈硬化症を引き起して、心疾患や脳卒中という命にかかわる病気を招くことになる、という考え方です。メタボ検診は、まず肥満の抑制からはじめて、その先に予定される病気の発症を防ごうという趣旨の予防医学です。

療方針

 本クリニックでは、身長、体重、腹囲の測定から始まり、血液検査、尿検査、血圧測定、心電図/動脈硬化度測定などを行なうことにより生活習慣病、とくにメタボリック症候群の診断と治療を行ないます。

 もし、肥満をはじめ、メタボリック症候群の診断基準に該当してしまった場合、その対応としては、まず、食習慣と運動習慣の改善指導を行ないます。日々の食事について、栄養バランスをとる必要性、3度の食事の必要性を説明し、また、日々の適度な運動の必要性について説明します。また、更年期女性外来を受診された方々にも、今後の、30年以上の人生における生活の仕方として、ぜひ、指導していきたいことです。

 そして、食習慣と運動習慣の指導とともに、それぞれの病気に対応した内科的治療を行ないます。糖尿病についてはとくに定期的な眼科検診を勧め、網膜症の発症に気を配ります。また、腎機能の動向にも注意し、必要性が生じた場合、ただちに専門医受診の道を開きます。