• 更年期外来/生活習慣病

ご挨拶

院長 田中冨久子

院長 田中冨久子

 この新年で、ホルモン補充療法(hormone replacement therapy; HRT)を主とする更年期外来を開設して9年目を迎えました。昨年もこのご挨拶で述べましたが、閉経に伴う諸症状に対するHRTという治療法に対する女性たちの考え方にはわずかではありますが改善がみられてきているように思えます。ただ、やはり、日本でのHRTの歴史は浅く、またHRTを受けている女性の絶対数も少ないため、現在、閉経前後にある女性たちの周囲にいる、より高齢の女性たち、つまり、お母さんや会社の上司の女性たちの言い分、つまり、HRTは自然ではない、我慢するべき、に従ってしまっていることが多いようです。

 でも、このように考えてみてください。ホルモンを分泌する組織・器官の機能異常・低下により正常な血中ホルモン量が維持できないとき、外部からそのホルモンの補充をするのは理屈にあった医療なのです。例えば、甲状腺や膵臓の機能低下(甲状腺機能低下症や糖尿病)では甲状腺ホルモンやインスリンの投与を行うことはご存知でしょう。同様に、卵巣、精巣の機能異常や低下に対して卵巣ホルモンや精巣ホルモンの投与による治療、HRTを行うのも理屈にあった医療なのです。

さらに、最近の研究によれば、HRTは閉経前後の更年期障害の治療だけでなく、その後の生涯にわたる健康管理にも有用であるという考えが世界的な共通認識になっています。日本人の平均寿命は今や100歳とも言われるようになっていますが、女性の晩年は骨折、関節障害、認知症などに悩まされることが多いのはご存知の通りです。そして、これらの病気はHRTによって予防することができるのです。 私の外来に来られてHRTを受けている女性たちの多くはご両親の介護に苦労されていますが、そのお母さんがたはHRTを受けることがなかったことは勿論です。

日本女性の閉経の平均年齢は50.5歳です。閉経は100歳の人生の丁度Uターン時期です。50年後を見据えてHRTをお考えください。なお、HRTには、がんになるリスクがある、という考えは、近年の膨大な数の臨床データから、ほぼ否定されてきています。本ホームページの診療方針をご覧になってください。

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